生成AIで個人情報保護を守る注意点|安全に活用する社内ルールのコツ
業務効率化のために生成AIを使い始めたものの、顧客の氏名や社内資料をそのまま入力してよいのか迷う場面は少なくありません。
生成AIは入力した情報がサービス側へ送られ、保存や学習に使われる可能性があるため、個人情報の扱いには従来と異なる注意が求められます。入力してよい情報の線引きから社内ルールの整備、個人情報保護マネジメントへの組み込みまでを順に押さえることが、安全に活用するための出発点になります。
目次
1. 生成AIの利用で個人情報保護が問われる理由
1.1 生成AIに個人情報を入力したときに起こりうること
生成AIに入力した情報は、多くの場合、サービスを提供する事業者のサーバーへ送信され、保存や再利用の対象になり得ます。手元のパソコンで完結する作業とは異なり、プロンプトに書いた氏名や連絡先はネットワークを経由して外部へ渡るのです。
たとえば金曜の夕方に急ぎでメール文案を作ろうと、顧客の氏名や取引条件をそのまま貼り付けてしまうケースが起こりがちです。サービスによっては、入力内容が品質改善やモデルの学習に使われる設定になっている場合もあります。
社内資料のつもりで打ち込んだ一文が、自社の管理の外へ出ていく可能性があります。
つまり、生成AIへの入力は外部への情報提供になり得るという前提で扱うと、想定外の漏えいを避けやすくなります。
実際に、SNS上でもこうした率直な声が見られます。
1.2 個人情報保護委員会による生成AIサービスへの注意喚起
個人情報保護委員会は2023年6月2日、「生成AIサービスの利用に関する注意喚起」を公表し、個人情報を含むプロンプト入力時の留意点などを示しています。事業者が漠然と使うのではなく、法の枠組みを踏まえて利用することを促す内容です。
具体的には、生成AIに個人情報を含むプロンプトを入力する場合、あらかじめ特定した利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認するよう求めています。
また、本人の同意を得ずに個人データを含むプロンプトを入力する場合には、その個人データが応答結果の出力以外の目的で取り扱われないかを確認し、提供事業者が機械学習に利用しないことなどを十分に確認するよう注意を促しています。
公的機関が名指しで注意を促すほど、生成AIと個人情報の関係は実務上の論点になっています。
この注意喚起は、生成AIを使うこと自体を否定するものではなく、確認すべき手順を示したものと受け止められます。
1.3 生成AIから情報が外部に伝わる主な経路
情報が外部へ伝わる経路を把握しておくと、どこに注意すべきかが見えてきます。
生成AI特有の経路は、次のように整理できます。
入力内容の学習利用による再利用
誤入力による意図しない送信
出力結果の社外共有や再利用
履歴やログとしての保存
こうして並べてみると、危険は「入力の瞬間」だけに限りません。出力の扱いや履歴の残り方まで含めて確認することが、漏えいの芽を早めに摘む視点につながります。
2. 生成AIと個人情報保護法の関係で押さえる注意点
2.1 利用目的の範囲と生成AI利用を確認する
個人情報保護法では、個人情報を取り扱う際、その利用目的をできる限り特定し、原則としてその目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱わないことが求められています。
生成AIを業務で利用する場合も、入力しようとしている個人情報の利用が、あらかじめ特定した利用目的の範囲内に含まれているかを確認する必要があります。
PwC Japanの「生成AIと個人情報―法的論点と実務上の対策の概説」では、生成AIに関する個人情報保護法上の論点を「開発・学習段階」と「生成・利用段階」に分けて整理しています。生成AIを利用する企業にとっては、特に「個人情報を含むプロンプトの入力」と「個人データを生成AIサービス事業者へ送信すること」が重要な論点になります。
なお、個人情報の利用目的について、すべての処理方法を個別に記載することまで一律に求められているわけではありません。
そのため、「生成AIを利用することを必ずプライバシーポリシーに明記しなければならない」と単純に考えるのではなく、現在定めている利用目的と実際の生成AI利用との間にずれがないかを確認することが重要です。
生成AIを新たな用途で利用する場合や、従来想定していなかった形で個人情報を分析・利用する場合には、利用目的の見直しが必要にならないか、法務・個人情報保護担当者を交えて確認するとよいでしょう。
2.2 生成AIへの個人データ入力が第三者提供とされる場合
同じ「生成AIに個人データを入力する」行為でも、契約内容や生成AIサービス提供者によるデータの利用方法などによって、個人情報保護法上の整理が変わる場合があります。
判断の目安を、次の表に整理します。
入力の仕方 | 第三者提供に関する考え方 | 確認したい対応 |
|---|---|---|
応答の生成・分析のためだけに利用され、それ以外の目的に利用されない | 委託として第三者提供規制の例外に該当すると整理できる余地があります | 契約内容やデータ利用条件を確認する |
提供事業者が入力データを機械学習など別の目的にも利用する | 第三者提供に該当し、原則として本人同意が必要となる可能性があります | 学習利用の有無や本人同意の必要性を確認する |
個人を識別できない形に加工して入力する | 個人データに該当しない場合があります | 他の情報と照合して個人を識別できないか確認する |
外部共有機能などを利用する | 別の第三者への提供につながる可能性があります | 共有範囲やアクセス権限を確認する |
PwC Japanの解説では、生成AIサービス提供者が入力された個人データをAIによる分析・出力以外、たとえばAIの学習などに利用しないことが担保されている場合には、個人データの取扱いの委託として、第三者提供規制の例外に該当すると整理できる余地があるとされています。
そのため、「学習に利用しない設定だから安全」と一律に判断するのではなく、利用規約や契約条件を確認し、生成AIサービス提供者が入力データを何の目的で取り扱うのかを把握することが重要です。
2.3 要配慮個人情報を生成AIで扱う際の注意点
要配慮個人情報は、病歴や障害、信条、犯罪歴など、取り扱いに特に配慮が求められる情報です。
取得の段階で原則として本人の同意が要るため、生成AIでの扱いには追加の注意が必要になります。
取得の段階で原則として本人の同意が要る
生成AIの回答として意図せず取得しないよう注意する
入力前に要配慮情報が含まれていないか確認する
保存や共有の範囲を必要最小限に限定する
これらを踏まえると、要配慮個人情報は「入力しない」を基本方針に据えるのが無難です。
どうしても扱う必要がある場合は、取得の根拠と保管方法を事前に整理してから進める姿勢が求められます。
2.4 2026年改正個人情報保護法と生成AIの関係
2026年7月17日には、「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」が公布されました。
今回の改正では、個人情報を含むデータの利活用を促進する観点から、一定の条件を満たす「統計情報等の作成」にのみ利用される場合について、本人の同意を得ずに個人データを第三者提供できる仕組みなどが設けられています。「統計情報等の作成」には、統計作成等と整理できるAI開発なども含まれるとされています。
また、公開されている要配慮個人情報についても、一定の条件のもとで、統計情報等の作成のみを目的とする取得について本人同意を不要とする仕組みが盛り込まれました。
ただし、こうした規定は主としてAIモデルの開発やデータ分析などにおけるデータ利活用を想定したものです。一般企業の従業員がChatGPTやGeminiなどの生成AIサービスへ、顧客情報や従業員情報を自由に入力してよいという意味ではありません。
また、改正法は2026年7月17日に公布された段階であり、一部を除き、公布日から2年以内の政令で定める日に施行されます。政令・個人情報保護委員会規則・ガイドラインなども今後整備される予定です。
したがって、一般の生成AI利用者については、改正法の存在を理由に個人情報の入力基準を緩めるのではなく、引き続き「利用目的の範囲内か」「本人の同意が必要ではないか」「生成AI提供事業者が入力データをどのように利用するか」を確認する運用を続けることが重要です。
3. 生成AIに入力してよい情報と避けるべき情報の判断基準
3.1 生成AIへの入力を避けたい情報の代表例
入力の可否に迷ったときのために、避けたい情報の代表例を共有しておくと判断が速くなります。
次のような情報は、原則として生成AIへ入れない運用が安全です。
氏名・住所・電話番号などの個人情報
顧客名簿や取引先リスト
未公開の社内資料や機密情報
契約書やID・パスワードなどの認証情報
これらは一度外部へ渡ると回収が難しく、影響も広がりがちです。迷ったら入力しない、という判断の初期設定を全員で共有しておくと、事故の多くを防げます。
3.2 実際に発生した生成AIへの機密情報入力事例
生成AIへの入力リスクを考える際には、実際に発生した事例も参考になります。
2023年には、大手電子機器メーカーで、エンジニアが開発中のプログラムのソースコードを生成AIへ入力し、バグの確認に利用していた事案が明らかになりました。入力されたコードには、製品の構造や設計方針などの機密情報が含まれていたとされています。
従業員本人に「情報を漏らす」という意図がなくても、業務効率化のために外部の生成AIサービスへ情報を入力することで、会社の管理範囲外へ機密情報を送信してしまう可能性があります。
さらに、この事例では担当者個人の判断で生成AIが利用されており、情報管理部門がすぐに状況を把握できなかったことも問題となりました。これは、後述する「シャドーAI」のリスクにもつながる事例です。
そのため、顧客の個人情報だけでなく、ソースコード、未公開製品情報、契約情報、会議記録などについても、「外部サービスへ送信してよい情報か」という視点で判断する必要があります。
3.3 個人情報を仮名化・加工してから使う工夫
生成AIを活用する場面でも、実在の個人情報をそのまま入力しなくても目的を達成できるケースは少なくありません。可能な場合は、個人を特定できないよう架空の値へ置き換えてから使う工夫が有効です。
たとえば顧客名を「A社」、担当者名を「担当者X」に置き換え、住所は都道府県レベルまで丸めるだけでも、個人を特定できる要素は大きく減ります。文章の構成やトーンを整える用途であれば、こうした架空のペルソナでも十分に目的を果たせるのです。
「実データでなくても成立するか」を一度問い直すことが、加工のコツになります。
加工の手間を惜しんで実データを入れる習慣がつくと、リスクは静かに積み上がっていきます。
3.4 生成AIサービスの学習利用と保存設定を確認する
多くの生成AIサービスには、入力を学習に使わない設定や、履歴の保存をオフにする選択肢が用意されています。導入前にこれらを確認するかどうかで、情報が外部に残るリスクは変わってきます。
確認の手順としては、まず設定画面で学習利用のオプトアウトができるかを見ます。次に履歴保存のオン・オフを選び、法人向けプランで学習に使わない条件が既定になっているかを見比べると、実態を把握しやすくなります。
設定は初期状態のままにせず、自社の方針に合わせて選び直すことが前提です。
サービスの仕様は更新されることがあるため、一度確認して終わりにしない姿勢も欠かせません。
4. 生成AI利用の社内ルール整備で押さえる注意点
4.1 生成AI利用の範囲と入力禁止情報を定める手順
社内ルールは、思いつきで禁止事項を並べるより、順を追って決めると抜け漏れが減ります。
次の手順で整理する方法があります。
利用範囲の洗い出し:どの業務で生成AIを使うかを一覧化する。
入力禁止情報の定義:顧客情報や機密資料など入れてはいけない情報を明文化する。
承認ルートの設定:新しい用途を追加する際の確認担当を決める。
記録方法の決定:誰がどの用途で使ったかを残す方法を決める。
この順に進めると、禁止事項だけでなく、使ってよい範囲もはっきりします。
使える範囲が明確なルールは、現場が萎縮せずに活用しやすくなります。
一方で、禁止のあり方をめぐってはこんな声もあります。
4.2 生成AIの法人向けプランを選ぶ際の確認事項
同じ生成AIでも、個人アカウントと法人向けプランでは管理のしやすさが異なります。
個人アカウントは各自の設定任せになりがちで、入力内容の統制が効きにくい傾向があります。
一方の法人向けプランでは、入力データを学習に使わない条件が既定になっていたり、管理者が設定を一括で適用できたりする場合があります。利用ログを確認できるかどうかも、両者を比べる際の判断軸になります。
「誰が設定を管理するか」を組織側に寄せられる点が、法人向けプランの実務的な利点です。
契約前に、学習利用の扱いと管理機能の範囲を確認しておくと、導入後の運用が安定します。
4.3 従業員への周知と生成AI利用教育の進め方
周知と教育は、次のような手段を組み合わせると定着しやすくなります。
利用ルールを文書化して配布する
定期的な研修や勉強会で背景まで説明する
入力してよい例と避けたい例を具体的に共有する
判断に迷ったときの相談窓口を明示する
一方的な禁止事項の通知だけでは、なぜ守るのかが伝わりにくいものです。
判断に迷う場面を想定した具体例まで示すことで、現場が自分で線引きできる状態に近づきます。
4.4 シャドーAIを防ぐための利用環境を整える
生成AIの社内管理では、「シャドーAI」にも注意が必要です。シャドーAIとは、会社が承認・管理していない生成AIサービスを、従業員が業務で利用する状態を指します。従来の「シャドーIT」から派生した考え方です。
現在はChatGPTやGeminiなど、多くの生成AIサービスを個人アカウントから容易に利用できます。そのため、会社が公式に生成AIを導入していなくても、従業員が個人アカウントを使ってメール文案の作成、資料の要約、プログラムの修正などを行っている可能性があります。
シャドーAIの大きな問題は、企業側が「誰が、どのサービスに、どの情報を入力したのか」を把握しにくいことです。情報漏えいが発生しても、利用記録や管理ログが企業側に残っていなければ、原因や影響範囲の特定が難しくなります。
IPAも、従業員が未承認のAIを業務で利用するシャドーAIについて、情報漏えいリスクやガバナンス上の課題の一つとして挙げています。
対策として重要なのは、単に「生成AI禁止」と通知するだけではありません。
会社が利用を認める生成AIサービスを明確にする
個人アカウントでの業務利用を認めるかどうかを定める
入力禁止情報を具体例とともに示す
承認済みの法人向け生成AI環境を用意する
新しい生成AIを利用したい場合の申請ルートを決める
利用ログやアカウントを可能な範囲で組織側が管理する
完全な禁止だけでは、利便性を求める従業員が隠れて利用する可能性もあります。「何を禁止するか」と同時に「何なら安全に使えるのか」を示すことが、シャドーAIを減らすうえで重要です。
4.5 生成AI利用ルールの運用を点検する仕組み
ルールは作った時点が完成ではなく、運用が形骸化しないよう点検する仕組みとセットで意味を持ちます。内部監査や外部からの指摘は他部門・第三者による確認になるため、自分たちで行う定期的な日常点検も欠かせません。
たとえば月に一度、入力してはいけない情報が使われていないか、新しい用途が無許可で増えていないかを担当者が確認する運用が考えられます。業務フローに沿って実態を点検する仕組みづくりが有効です。
日常点検を回す担当を明確に決めることが、運用を止めない出発点になります。
点検で気づいた小さなずれを早めに直すほど、後からの大きな見直しを避けられます。
5. 生成AI利用を個人情報保護マネジメントに組み込む考え方
5.1 生成AI利用を業務フローの中で整理する
生成AIの安全性は、単独のルールだけでなく、業務フローの中での位置づけによって決まります。
まずはどの業務で生成AIを使うのかを、流れに沿って洗い出す視点が役立ちます。
生成AIを使う業務の特定
各業務で扱う情報の種類
入力から出力までの流れ
情報の保存先と共有範囲
これらを業務フローに沿って並べると、リスクが集中する工程が見えてきます。全体像の中で位置づけることで、個別の禁止事項では拾いきれない抜けにも気づきやすくなります。
5.2 個人情報保護の運用ルールと生成AI利用の整合
生成AI利用を別枠のルールとして切り離すと、既存の個人情報保護の運用と食い違いが生じがちです。取得・利用・保管という各段階のルールに、生成AI利用を位置づけて整合させる考え方が求められます。
たとえば取得時に定めた利用目的の範囲に生成AI利用が収まっているか、保管ルールが生成AIの履歴保存とも矛盾していないかを照らし合わせます。既存の枠組みに接続することで、担当者が二つのルールを別々に覚える負担も減っていきます。
生成AIを「新しい例外」ではなく「既存の運用の延長」として組み込む姿勢が、無理のない運用につながります。
この整合づくりを飛ばすと、現場はどちらのルールに従うべきか迷いかねません。
5.3 生成AI利用に潜むリスクを洗い出す視点
リスクは漠然と不安に思うだけでは対処できず、具体的な視点に分けて洗い出すことが出発点になります。
次の観点から見ていくと、見落としが減ります。
入力情報の種類と機密度
出力結果の正確性と再利用先
利用している生成AIサービスが承認済みか
個人アカウントによるシャドーAI利用がないか
アカウント管理と権限の範囲
利用ログの保存と確認方法
生成AIのリスクというと情報漏えいに目が向きがちですが、出力内容の誤りも重要なリスクです。
生成AIは、もっともらしい文章を生成していても、事実とは異なる内容を回答することがあります。
リスクを洗い出す作業は、実は業務フローそのものの再確認になります。そこで対策や低減策を考える過程が、個人情報保護にとどまらず業務改善につながる場合があるのです。
5.4 生成AIの回答は必ず別の情報源で確認する
生成AIは便利な情報整理ツールですが、回答が常に正しいとは限りません。存在しない制度や資料を実在するかのように説明したり、古い情報と新しい情報を混同したりすることもあります。
個人情報保護委員会も、生成AIについて、応答結果に不正確な内容が含まれる可能性があるとして注意を促しています。
そのため、生成AIから得た情報を業務で利用する場合には、少なくとも重要な内容について次のような確認を行うことが大切です。
法令はe-Gov法令検索や所管官庁のWebサイトで確認する
制度やガイドラインは公的機関の原文を確認する
生成AIが示した出典が実在するか確認する
数値や日付は一次資料と照合する
重要な判断では専門家や担当部署による確認を行う
複数の生成AIへ同じ質問をする方法も、回答の違いに気づくきっかけにはなります。ただし、複数のAIが同じ誤った情報を回答する可能性もあるため、「複数のAIが同じ回答をしたから正しい」と判断するのは避けましょう。
最終的には、法令、公的資料、企業の公式発表など、AIとは独立した一次情報まで確認することが重要です。
6. 株式会社フクロウの生成AIと個人情報保護に関する取得支援
6.1 生成AI利用も含めた個人情報保護の悩みに向いているケース
生成AIの普及で、個人情報保護の悩みは新しい形に広がっています。
次のような状況に心当たりがある企業には、体制づくりの見直しが役立ちます。
生成AIの社内ルールを整えたいが判断基準が分からない
専任担当者を置けず運用が回らない
Pマークの取得や更新に合わせて体制を見直したい
書類はあるが実際の業務と合っていない
こうした悩みは、担当者一人の頑張りだけでは解決しにくいものです。現状を整理し、業務に沿った仕組みへ組み替える支援が、負担を軽くする糸口になります。
6.2 中小企業に寄り添った取得支援の特徴
生成AIを含む新しい業務が増えるほど、書類をそろえるだけの形式的な対応では、実際のリスクに追いつかなくなります。担当者の負担が大きい中小企業では、なおさら実務に即した仕組みが必要になります。
株式会社フクロウのプライバシーマーク取得支援は、実際の業務フローに沿ってリスクを洗い出し、業務改善につながる実効性のある仕組みづくりを重視しています。規程の文書化から申請書類の作成、従業員教育、内部監査まで一貫して支援し、取得後の維持・改善も継続してサポートします。
業務に沿った仕組みへ整えることで、専任担当者を置けない企業でも運用を続けやすくなります。
形式を満たすだけでなく、現場が回り続ける状態を目指せる点が、実務支援の価値になります。
6.3 相談を検討する際のハードルに関する補足
相談を考えても、「何から話せばよいか分からない」と足が止まってしまう方は少なくありません。
実際には、完璧に準備を整えてから相談する必要はなく、現状の困りごとを整理するところから始められます。
生成AIの使い方に不安がある、書類と実態がずれている、といった具体的な悩みを起点にすれば、話は前に進みやすくなります。まずは自社の状況を棚卸しし、優先度の高い課題から相談する進め方が現実的です。株式会社フクロウのような支援先に早めに声をかけることで、手戻りを減らしながら体制づくりを進められます。
「整ってから相談する」より「整えるために相談する」と捉え直すと、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
7. まとめ:生成AIの個人情報保護の注意点を押さえて安全に活用しよう
生成AIは、入力した情報が外部サービスへ送信されるため、個人情報や機密情報を取り扱う場合には十分な注意が必要です。個人情報保護委員会も、個人情報を含むプロンプトを入力する際には利用目的の範囲内であることを確認し、本人の同意なく個人データを入力する場合には、提供事業者が機械学習など応答生成以外の目的で利用しないことを十分に確認するよう注意喚起しています。
実際には、従業員が開発中のソースコードなどの機密情報を生成AIへ入力した事例も発生しています。また、会社が把握していない個人アカウントで生成AIを利用する「シャドーAI」が広がれば、情報が外部へ送信された事実そのものを企業が把握できないおそれがあります。
2026年7月には個人情報保護法の改正法も公布され、一定のAI開発などに関係するデータ利活用ルールの見直しが進んでいます。ただし、一般の従業員による生成AIサービスへの個人情報入力が自由になったわけではありません。引き続き、入力禁止情報、利用サービス、アカウント管理、学習利用や保存設定などについて社内ルールを整えることが重要です。
さらに、生成AIの回答は必ずしも正確ではありません。生成された内容をそのまま信用せず、法令や公的機関の資料、公式情報など別の情報源と照合してから利用することも、生成AIを安全に活用するための基本です。
個人情報保護と生成AI利用を別々に考えるのではなく、既存の個人情報保護マネジメントの中に生成AIの利用ルール、シャドーAI対策、出力内容の確認方法まで組み込むことで、継続的に管理できる体制につながります。
生成AIの個人情報保護に迷ったら、株式会社フクロウのPマーク取得支援へ
株式会社フクロウは、中小企業向けに実際の業務フローへ沿ってリスクを洗い出し、規程の文書化から申請書類の作成、従業員教育、内部監査まで一貫して支援します。取得後の維持・改善も継続してサポートするため、専任担当者を置けない企業でも運用を続けやすくなります。
「整ってから相談する」より「整えるために相談する」と捉え直し、まずは自社の状況の棚卸しから気軽に相談してみてください。

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